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点眼について

獣医師が執筆しました
工藤 綾乃 先生

獣医師

遊んでいる最中に眼に小さな傷がついてしまったり、年齡とともに眼の病気が進行したりと、眼の治療が必要になった際には点眼が治療の中心になります。急に点眼が必要になったときにも焦らないように、上手に点眼をするポイントをこの記事でおさえていきましょう。

 

点眼前に確認すること

病院で処方される目薬には、大きくわけて点眼液と眼軟膏の2種類があります。角膜保護のためのヒアルロン酸が含まれているものや、抗菌薬が含まれたものなど目的に合わせて様々な目薬があります。

目薬には、遮光保存のものや冷蔵保存のものもあるため処方された際に確認しましょう。また、いつから使用しているものかわかるように、開封日を書いておくと良いですね。

どちらの目薬を使用する場合にも、眼の周りが汚れている場合にはまずきれいに拭き取ってあげることから始めましょう。清潔なガーゼやコットンを水で軽く湿らせて、そっと目頭にあて優しく拭き取りましょう。乾いて固くなってしまった目ヤニは湿ったガーゼでふやかしながら、少しずつ取ってあげるとよいでしょう。

 

点眼液の入れ方

点眼液を入れる前に軽く、容器を振りましょう。ねこによっては「今から点眼するぞ」と意気込むと、感づいて逃げてしまう子もいます。直前まで目薬が見えないようにすることがポイントです。

1. 手を石けんでよく洗う

2. ねこのお尻が体につくように後ろから支える

3. 利き手に目薬を持ち、もう片方の手をねこの顎の下に添える

4. ねこを斜め上に向かせ、目薬をもった手の指で上まぶたをそっと持ち上げて目薬を1滴垂らす

     

    点眼液の容器の先が目に直接触れないように注意しましょう。角膜を傷つけてしまったり、目薬の中に細菌が入り込んでしまう原因となります。

    暴れてしまうねこの場合には、タオルで手足を包み込むように巻いてあげると上手にねこを抑えることができます。同居人やご家族がいる場合には、保定の人と投薬の人に分担できるとスムーズです。

    また、ねこが目をひどく痛がり触らせてくれない場合には、無理せず一度動物病院に相談するとよいでしょう。

     

    眼軟膏の入れ方

    基本的には点眼液の入れ方と同じですが、眼軟膏は粘り気があるため、綿棒などに少量とってから眼に載せてあげるとよいでしょう。眼軟膏のチューブから直接眼に入れることは、目を傷つけたりチューブが汚れてしまう恐れがあるためやめましょう。

    1. 手を石けんでよく洗う

    2. 清潔な麺棒を準備する

    3. 眼軟膏を綿棒の上に適量しぼりだす

    4. ねこのお尻が体につくように後ろから支える

    5. 利き手に眼軟膏を載せた綿棒を持ち、もう片方の手をねこの顎の下に添える

    6. ねこを斜め上に向かせ、綿棒をもった手の指で上まぶたをそっと持ち上げて眼軟膏を目の際にそっと載せる

    7. まぶたを優しく閉じ、軟膏が眼の表面に行き渡るようにする

     

    点眼後の注意点

    点眼液や眼軟膏を入れた後に、目が気になってしまい掻いてしまう子がいます。好きなおやつをあげたり、おもちゃで遊んであげたりして、気をそらす工夫をしてみましょう。目を掻いてしまうと、かえって目の症状が悪化してしまうこともあるため、エリザベスカラーを着用するといった対策をとることもあります。あまりにも点眼後の目を気にしてしまう場合には、一度獣医師に相談してみましょう。

     

     

    執筆者

    工藤 綾乃 先生 (獣医師)

    札幌出身。地元の北海道大学を卒業後、関東の動物病院で勤務。腫瘍症例の治療に携わるなかで、より効果的な治療を見つけたいと考え、現在は麻布大学博士課程に在籍中。ねこと暮らしながら実験漬の日々を送っている。専門や興味のある分野は、がん、麻酔・集中治療、野生動物臨床など。