知っておきたいねこのアレルギー。皮膚炎・くしゃみ・鼻水・涙目など

トレッタねこ病院の獣医師が、ねこの病気を徹底解説!
今回は、様々な症状を引き起こす、ねこの「アレルギー」について解説します。
※人間の「猫アレルギー」ではありません!


Photo by Damir Kopezhanov on Unsplash

アレルギー(過敏症)とは?

アレルギーとは、免疫の異常反応によってからだの組織を傷つけてしまうことです。ねこのアレルギーは主に皮膚炎として現れるのが特徴的です。その他の症状としてはくしゃみや鼻水、涙目、結膜炎、嘔吐、下痢、外耳炎があります。ねこは、皮膚に痒みが発生するとからだを引っ掻いたり舐めすぎたりすることで、周囲の眼や皮膚状態などをさらに悪化させてしまうことが多いです。

アレルギーの種類と原因

アレルギーの種類

・食物アレルギー
・猫アトピー性皮膚炎
・ノミアレルギー反応性皮膚炎
・蚊刺咬過敏症

食物アレルギー

アレルギーとして想像しやすい食事性のもの。代表的な食べ物として牛肉、魚、鶏肉、小麦、トウモロコシ、卵などがあります。かかりやすい品種としてはシャムやアビシニアンなどが挙げられます。

猫アトピー性皮膚炎

花粉、ほこり、羽毛、ダニなどが原因となる皮膚炎です。

ノミアレルギー反応性皮膚炎

名前のとおりノミに嚙まれることで起きるアレルギーです。日本ではノミの発生時期に併せて、夏~秋に好発する傾向があります。

蚊刺咬過敏症

蚊に刺されることで起きるアレルギーです。特に耳と鼻部分の皮膚炎を起こします。日本では蚊の発生時期に併せて夏~秋に好発する傾向があります。

各アレルギーの検査と治療方法

食物アレルギー

特定の食物を除外した食事を一定期間続ける「除去試験」や、アレルゲン物質を特定する血液検査を行います。治療としては主に食事から原因物質の除去をすることで改善がみられます。

猫アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は除外診断(消去法的診断)によって診断されます。他の皮膚疾患やアレルギー、感染症疾患を除去していき、痒みが発生している部位などから判断します。治療は薬物療法で内服薬やシャンプーなどによる治療と、特定原因物質の除去が大切になります。

ノミアレルギー反応性皮膚炎

ノミの虫体やノミの糞の確認が重要になります。治療としては駆虫薬によるノミの駆除、生活空間や環境中のノミの駆除をすることが大切になります。

蚊刺咬過敏症

蚊の忌避が第一優先になります。外に出さない、ベランダなどの行き来を控えることが大切です。


以上、今回はねこのアレルギー症状について解説しました。かわいらしいねこのくしゃみや、からだを引っ掻く姿も、頻発していたら実はアレルギーかもしれません。少しでも不安になったら、かかりつけ医に相談してみましょう。

少しでもねこを愛する皆様のお役に立てればと思います。
全てのねこの健康と、幸せな毎日を願っております。

この記事を書いた人

浅見 優樹

トレッタねこ病院 院長
浅見 優樹

北里大学獣医学部獣医学科 卒業、College of Veterinary Medicine Purdue University International Clinical Rotation Extern 修了。都内ねこ専門病院で毎日猫の診療に従事する傍ら、多数の保護猫の処置も経験。現在、トレッタねこ病院院長。

ひとこと
山間の小さな町に生まれ小さい頃から動物に囲まれて育ちました。ねこちゃんはもちろん動物のことが大好きです。今は保護猫と飼育放棄犬とともに暮らしています。常にねこちゃん達への親しみのこもった優しい診療、治療、また飼い主様への丁寧な説明を心掛けています。 猫と人が健康で幸せな未来をトレッタとともに創れますように。

 

宮城 太輔

トレッタねこ病院 獣医師
宮城 太輔

北海道大学獣医学部獣医学科 卒業、京都府の動物病院にて約4年間小動物臨床医として勤務。

ひとこと
ねこちゃんも長寿化が進んできておりますが、長く健康に過ごしてもらいたいものですね。ねこの健康寿命を伸ばすためには、健康管理、予防医療、病気の早期発見・早期治療、疾患のコントロールの正確化、などを実現していく必要があります。テクノロジーの力がこれらをより身近かつ手軽な形で実現していく。そして、人とねこの幸せが増えていく。そんな未来をトレッタと一緒に作っていきたいと願っております。