食物有害反応

・食物有害反応とは?

食物有害反応とは、食べ物を原因となって体に悪影響が出ることの総称です。

食物有害反応は大きく分けると二つに分類することができます。

 

①免疫学的反応
②非免疫学的反応

 

①免疫学的反応

食べ物の中にアレルギーの原因となるタンパク質が含まれている場合、それを食べることにより体に様々な症状を引き起こします。これは、私たちがよく「アレルギー」と呼んでいるものが含まれます。

 

代表的な症状としては下痢や嘔吐などの消化器症状、皮膚炎・外耳炎などの皮膚症状、咳や喘息などの呼吸器症状などがあります。全身に症状が出る可能性があり、また複数同時に見られることもあります。

 

②非免疫学的反応

「食物不耐性」と呼ばれるものが分類されます。人でも牛乳を飲むとお腹を壊してしまう「乳糖不耐症」というものがあるのでご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

食べ物を食べることによって体に悪影響が出る点においては①の免疫学的反応と同様ですが、症状は主に下痢や腹痛などの消化器症状が見られます。

 

・原因

原因は食べ物であることはいうまでもありませんが、意外と気づかないことも多いです。

下痢をした時には、普段の食事やおやつで何を食べているか確認しておきましょう。

アレルギーや食物不耐性では基本的には「食べているもの」「食べたもの」に反応しているかどうかが重要になってきます。

もし下痢などの症状がある場合は、日頃の食事やおやつをしっかり把握できていると動物病院に行った際にも診察の助けになります。今食べているもののパッケージや成分表を写真で撮っておくと、動物病院での説明がスムーズになります。

 

・治療

原因となる食べ物をたべないようにします。はじめは何が原因か分からないので、加水分解食や限定されたタンパク質でできた療法食を用いた除去食試験を行います。この様な特別なご飯へ食事変更を行うことで、原因となる食材を特定していくことが出来ます。もし、治療中に症状の悪化などがみられたら、獣医師に相談し食事内容を検討する必要があります。

 

・まとめ

食物有害反応の治療は、短期間で効果が現れることもありますが、1ヶ月以上かからないと効果が現れないことも多くあります。焦らずにじっくり取り組む必要があります。また、起こっている症状は、食物有害反応以外の病気が原因である可能性もあるので、必ず獣医師の指導のもと、治療をおこなっていきましょう。

 

☆コラム「アレルギーと食物不耐性」

 

上記で登場した①免疫学的反応(アレルギー)と②非免疫学的反応(食物不耐性)の違い

 

一般的にアレルギーは過去の一時期に与えていた食べ物に関連していることが多く、新しく導入した食べ物ではないことが多いです。一方で食物不耐性は過去の食事は関連性が低いと言われ、逆に食べ物が新しく加わった際に起きる消化器症状と関連していると言われています。

どちらも季節性はなく、発症年齢や性別、品種なども関係性が低いとされています。しかし、残念ながら細かいメカニズムは不明な点も多く、現在も研究が進めら日々新しい情報が報告されています。

 

アレルギーは、食事の変更などをしていなくても突然なることもあります。肉類や魚類、小麦や米、豆類など多くの食材が原因となる可能性があります。アレルギーをもつ子は1つの食べ物にだけ反応することは珍しく、ほとんどの子が複数の食材に反応します。アレルギーの程度はごく軽症なものから重症なものまで様々です。

 

食物不耐性は体が消化できない食べ物や、胃腸障害を起こす食べ物を食べた時に引き起こされます。基本的には原因となる食べ物をやめるとすぐに症状が落ち着きます。ねこちゃんでは大量の炭水化物や一部の魚を食べることで起こることが多いとされています。また食品だけでなく保存料や添加物、着色料が関係することもあるようです。

 

☆コラム「血液検査でアレルギーってわかるの?」

 

この質問は実際に患者様からよくいただく質問ですが「わかるけれど、わからない」というのが答えです。どういうことかと言いますと、血液検査でわかるのはアレルゲン(アレルギーの原因物質)に対して体がどれくらい反応しているかを大まかに知ることができます。その指標に抗体価といものが用いられ、基本的には抗体価が高いほどアレルギー反応が起こりやすいと考えられます。しかし、その抗体価の高さだけでは判断はできません。そのため血液によるアレルギー検査は、今後の食事内容を検討する際の「参考」にするためにまず行われることがあります。

 

では、アレルギーはどうやって診断するのか?

診断方法は「食べて反応が出るか(出ていたか)どうか」です。単純ですがとても大事なことのため、丁寧に確認していく必要があります。もし慢性的な消化器症状や皮膚症状、呼吸器症状がある子は一度獣医師に相談して食事内容を検討してみても良いかもしれません。